バルトレックス、錠剤と顆粒の違い

バルトレックス、錠剤と顆粒の違い

成人の治療にはバルトレックスの錠剤タイプ

ヘルペスウイルス感染症の治療薬「バルトレックス」には、錠剤タイプと顆粒の2種類が存在します。錠剤タイプは、主に成人の治療に使われるもので、有効成分のバラシクロビルが、感染したヘルペスウイルスの増殖を抑えます。

使用方法は内服で、症状に合わせて、飲む回数や量が異なります。単純疱疹の場合、服用回数は1日2回、1回1錠です。錠剤1錠には、バラシクロビルが500mg含まれているので、1回に1000mgを服用する形です。性器ヘルペスの治療時には、1日1回、1回1錠です。帯状疱疹や水痘の治療に使う場合は、1回あたり2錠、1日3回服用します。

バルトレックスの錠剤タイプは、白色や若干黄色みがかった色で、約2cmの細長い形状をしています。ある程度の大きさがあるので、気道が狭い子どもには不向きです。感じ方は人それぞれですが、若干苦味があるくらいで、特に癖のない、一般的な錠剤だといえるでしょう。

バルトレックスは、水かぬるま湯で飲みましょう。また、バルトレックスの服用するときは、水分を多めにとりましょう。

バルトレックスは作用が強く、腎臓に負担がかかります。水分を多めにとることで、体内の有効成分の濃度が薄まり、副作用のリスクを抑えることができます。ただし、水分制限がある人は例外です。掛かりつけの医師か薬剤師に相談しましょう。

バルトレックスを服用すると、意識低下が起こることがあります。そのため、服用後の自動車の運転や危険性のある機械操作は避けましょう。用法・用量を守って使えば、辛い副作用が起こることはまれです。

錠剤はシートに包まれていますから、飲む量に合わせて1錠ずつ取り出して使用しましょう。錠剤を砕いてしまうと、作用の強さが変わる可能性があります。また、錠剤の中に入っている粉末は、苦味が非常に強いです。必ず噛まずに飲み込むようにしましょう。

子どもの治療にはバルトレックスの顆粒タイプ

バルトレックスの顆粒タイプは、15歳未満の子どもに処方される薬で、特に小児用に飲みやすく工夫された薬です。成人用の錠剤タイプと同じく、ヘルペスや水痘、帯状疱疹などの治療に有効です。

成分は錠剤と同じ「バラシクロビル」が含まれています。錠剤でも問題なく飲める子どももいるので、子どもでも、処方されるかどうかは医師の判断によります。小学校低学年であれば飲みやすい顆粒タイプが処方されるでしょう。

顆粒の色は白色、あるいは黄色みを帯びた白色で、少し粗い粒状に加工されています。粉末に比べると、1粒が大きいです。薬が細かく砕かれている分、飛び散りやすくなっているので、開封時は注意が必要です。

子どもが飲むのを嫌がる場合は、服薬用のゼリーを使用したり、オブラートに包んだりするとよいでしょう。

バルトレックス顆粒は、成人でも服用できます。錠剤の大きさに戸惑ってしまうならば、医師に相談してこちらに切り替えてもらうのもよいでしょう。

バルトレックス顆粒を飲むときは、多めの水、もしくはぬるま湯を用意しましょう。飲み込む際に水の量が少ないと、口の中に薬が残り、歯の間や歯茎に挟まってしまうことがあります。

「錠剤を砕いたら飲みやすくなる?」と思う人もいるかもしれません。しかし、バルトレックスの錠剤の中に入ってる粉末には、非常に強い苦味があります。そのため、錠剤を砕いて飲むのは、おすすめできません。錠剤が大きくて飲みにくいという人は、顆粒タイプを処方してもらうとよいでしょう。

ヘルペス治療にはバルトレックスの錠剤や顆粒に加えて塗り薬が使われることもある

バルトレックスと同じ効果をもつ薬として、ゾビラックスという同じくヘルペスウイルスの治療薬が存在します。

ゾビラックスは、バルトレックス同様、ヘルペスや帯状疱疹の治療に使われる薬です。ただし、バルトレックスとは有効成分や作用のメカニズムが異なります。

ゾビラックスは、バルトレックスよりも先に作られた薬です。発売から歴史が古く、効果や実績が認められていますが、1日に5回飲まなければならない、という欠点がありました。ゾビラックスの有効成分「アシクロビル」は代謝が早く、効果が数時間でなくなってしまうためです。その欠点を克服したのがバルトレックスで、今ではヘルペスウイルスの主要な治療薬となっています。

バルトレックスはゾビラックスの「プロドラッグ」と呼ばれます。プロドラッグとは、有効成分が体内に入ってから患部に到達するまで分解されないように作られた薬です。バラシクロビルは、小腸で吸収されたあと、肝臓で分解されてから効果を発揮します。

バルトレックスは、少ない服用回数で同等の効果が得られるのがメリットです。有効性が臨床試験で証明されており、ヘルペスの治療の際は、優先的に使われます。

バルトレックスは、錠剤と顆粒の2種類があります。塗り薬はありません。一方、ヘルペスや帯状疱疹の治療には、塗り薬が使われることもあります。

アラセナという薬は、再発した口唇ヘルペスの治療に使われる市販薬です。有効成分として、「ビダラビン」が使われています。アラセナは、バルトレックスとは併用できません。また、アラセナは、再発したヘルペスの治療にしか効果がありません。

初めて発症したヘルペスは、症状が重く、発熱などの全身症状が出ます。体内のウイルスの増殖を抑える必要があるため、患部にだけ作用する塗り薬では治療できないのです。