バルトレックスによるヘルペスの再発抑制療法

バルトレックスによるヘルペスの再発抑制療法

ヘルペスが再発するときはバルトレックスを長期間に渡って服用する

ヘルペスは、一度感染すると根治することができず、免疫の低下などを原因に再発するようになります。

人によっては、頻繁に再発し、ヘルペスが精神的負担になることもあるでしょう。1年間に6回以上の再発を繰り返す重症のヘルペス感染患者には、バルトレックスによる再発抑制治療が行われます。

ヘルペス治療の際のバルトレックスの用量は、500mg分を1日2回5日間が基本です。急な高熱や、リンパ節の腫れを伴う、急性型ヘルペス感染症の治療の場合、服用期間を10日まで延長します。

再発抑制治療は、バルトレックスを1日1回、最短8週間、最長1年間にわたって飲み続けます。再発抑制治療の費用は、各医療機関によって若干異なりますが、年間で7万円から10万円程度です。1年間の発症回数が6回以下の場合には保険が適用されず、自由診療となります。

バルトレックスは、副作用が非常に少なく、体の負担が少ないメリットがあります。一方、小児に対する投与は専門の医師や担当の医師の指示に従う必要があります。

小児のヘルペス再発抑制治療は、基本的に成人と同様、バルトレックスを1日1回、最短8週間、最長1年間飲み続けます。

バルトレックスは、従来の抗ヘルペス薬では駆除できなかった、休眠状態のヘルペスウイルスにも有効とされ、継続的に飲み続けることで、体内のヘルペスウイルスの総数を約3分の1まで減らすことが可能です。

ヘルペスウイルスの減少は、ストレスや疾患による自己免疫力の低下時の発症頻度が減るだけでなく、発症時の症状が軽くなったり、症状が治りやすくなったりします。

再発抑制治療は、服用開始から6か月程度までは、著しく発症回数が減少します。6か月以降も、徐々に発症回数が減少し患者によってはまったく発症しなくなるケースもあります。

治療期間の終了後は経過観察が行われます。治療効果が芳しくない場合には、再び保険適用で治療を開始する場合もあります。

バルトレックスの長期服用(投与)で副作用はあるのか

バルトレックスは、アメリカ食品薬品局(FDA)やオーストラリア薬物評価委員会(ADEC)でも認可されている抗生物質です。

服用から48時間後には、医薬成分のほとんどが排出され、体内に蓄積しないことから、1年間の長期服用が一般的な医療機関でも行われています。バルトレックスの有効成分「バラシクロビル」は、ヘルペスウイルスの増殖に必要不可欠なDNAポリメラーゼの働きを阻害する効果があります。

従来の薬では効果がなかった、神経節内の休眠状態のヘルペスウイルスにも有効です。

バラシクロビルは、ゾビラックスの主成分「アシクロビル」のプロドラックと呼ばれます。アシクロビルとアミノ酸の1種「バリン」が結合しています。アシクロビルに比べて、体内への吸収率が高く、有効成分がより強く効くのが特長です。

主成分のバラシクロビルは、肝臓でアシクロビルとバリンに活性代謝されます。

その後、ヘルペスウイルスと感染患者のリン酸化酵素によって、ヘルペスウイルスの増殖に不可欠な「デオキシグアノシン3リン酸」と酷似した「アシクロビル3リン酸」に変化します。

アシクロビル3リン酸は、ヘルペスウイルスのDNA複製に必要不可欠なデオキシグアノシン3リン酸と置換反応し、ヘルペスウイルスのDNAの複製とDNAの伸長を阻害します。その結果、ウイルスの増殖が抑制されるのです。

休眠状態のヘルペスウイルスも、3分の1まで減少します。

バルトレックスは肝臓で代謝され、腎臓から排泄されるため、肝臓や腎臓に疾患を抱えている人や、機能の低下している高齢患者は、慎重に使う必要があります。

バルトレックスは、プロベネシドや、シメチジン、ミコフェノール酸モフェチルやテオフィリンとの併用に注意が必要です。併用すると、薬の効果が強くなりすぎて、重い副作用が起こる危険性があります。

バルトレックスの主要成分バラシクロビルは、溶解度を超えると再結晶化してしまう特性を持っています。そのため、排泄時に、非常に細く長い管が集まっている細尿管で再結晶することで、細尿管を閉塞してしまう副作用を発症する可能性もあります。

これを防ぐために、多めの水と一緒に飲む必要があります。

現代医療でもヘルペスは完全には治らない

ヘルペスウイルスは、一度感染すると、体内に残り続けます。そのため、自己免疫力が低下するたびに再発を繰り返すことになります。

ヘルペスウイルスは、自身の外膜と宿主細胞の細胞膜を融合させ、細胞内に入り込みます。そして、細胞の核の遺伝子情報を書き換えます。

遺伝子情報を書き換えられた細胞は、細胞分裂の機能をウイルスに乗っ取られることになります。その結果、感染した細胞から、大量のウイルスが生産されるようになるのです。

細胞内で増殖したウイルスは、細胞の中から出ていく際、細胞膜を奪い、自分の核を包む膜にします。そのため、感染者の細胞と非常に高い親和性があります。

ヘルペスウイルスは、唇や性器の周辺で増殖し、水疱や痛みといった症状を引き起こします。

また、一度感染すると、神経節の奥深くに潜伏します。免疫力や薬の効果で症状がなくなっても、実際はまだ体内に潜んでいるのです。潜伏しているウイルスは、免疫の低下とともに再び増殖し、症状を引き起こします。

人によっては1年間に何度も再発を繰り返します。一方、治療完了から何10年も経過してから再発したケースもあります。

ヘルペスウイルスは三叉神経節や仙髄神経節内に潜伏感染します。現代の医学では、体内に潜伏したヘルペスウイルスを完全に駆除することができません。免疫力が低下すると、その都度唇や性器周辺で増殖し、症状を引き起こします。

一方、再発を繰り返すうちに、症状が徐々に軽くなり、完治までの治療期間も短くなる特徴があります。

ヘルペスは、再発の前に患部のチリチリとした感覚や火照りといった前兆が見られます。本格的に症状が出る前に、にバルトレックスを服用することで、発症を防ぐことができます。