バルトレックスとゾビラックスの比較

バルトレックスとゾビラックスの比較

バルトレックスの発売以前はゾビラックスが主流だった

ゾビラックスは、抗ウイルス薬の一種です。

有効成分であるアシクロビルが、ヘルペスウイルスの増殖を抑えて、口唇ヘルペスや性器ヘルペス、帯状疱疹や水痘の症状を改善します。また、骨髄移植時のヘルペス発症を抑制する効果もあります。注射薬タイプのゾビラックスは、単純ヘルペスウイルスなどによる脳炎や髄膜炎にも効果的です。

ゾビラックスの製造・販売元は、グラクソ・スミスクライン株式会社。有効成分のアシクロビルは、バローズ・ウェルカム社の研究者、ガートルード・エリオンによって開発されました。日本では、1985年に発売されました。その後は、後発医薬品も次々と販売されるようになりました。

薬の形状としては錠剤や顆粒、注射の他にも、シロップやゼリーがあります。また、塗り薬として、クリームや軟膏、眼軟膏タイプもす。症状によって錠剤や塗り薬などを使い分けることになります。

2007年には、大正製薬から「ヘルペシア軟膏」グラクソ・スミスクラインより「アクチビア軟膏」が発売されています。どちらも一般用医薬品のため、ドラッグストアで購入可能です。

ウイルスは、細菌よりもサイズが小さい病原体です。他の生物の細胞内で増殖します。ゾビラックスは、ウイルスに感染した細胞内で活性化して、ウイルスのDNA鎖の伸長を止めます。ウイルスのDNAは複製を阻害され増殖できなくなります。

単純疱疹や帯状疱疹は、ヘルペスウイルスが皮膚や粘膜で活動し、発赤や水ぶくれ、痛みを引き起こす病気です。ゾビラックスは、ヘルペスウイルスが増殖するのを防ぐ働きがあります。発症初期に使用すると効果的です。発症の初期に治療を行えば、病状の悪化を抑えて回復を早めることができます。

臨床試験では、帯状疱疹の患者を対象に、偽薬との比較が行なわれました。半年後に痛みが残っている患者の割合は、ゾビラックスを使用した場合、およそ半分に減少するとされます。

バルトレックスとゾビラックスの基本的な作用は同じ

ヘルペスウイルス感染症の治療薬には、ゾビラックスの他にバルトレックスがあります。

ゾビラックスの有効成分がアシクロビルなのに対し、バルトレックスには「バラシクロビル」という有効成分が使われています。製造・販売元はグラクソ・スミスクライン社です。

バラシクロビルには内服薬と外用薬、点滴注射があります。症状によって様々な形状のものが使い分けられます。一般的に性器ヘルペスや帯状疱疹、水痘の治療には、飲み薬が使われます。再発した口唇ヘルペスには軟膏が使われます。ヘルペス角膜炎の治療用に、眼軟膏も存在します。また、ヘルペス脳炎など、重症の場合には点滴が使われます。

バルトレックスは、ゾビラックスと同じような働きがあります。ウイルスのDNAの複製を阻害することで、増殖を抑制します。バラシクロビルは、アシクロビルのプロドラッグとされています。プロドラッグとは、有効成分がより効率よく働くよう、構造が工夫されている薬のことです。バルトレックスは、消化器や肝臓で分解されにくいという特長があります。そのため、ゾビラックスよりもウイルスの抑制効果が強いのです。

ゾビラックスには、投薬量と服用回数が多いという欠点がありました。たとえば、帯状疱疹の治療を行う場合、成人だと1回4錠、1日5回飲む必要があります。1日に何度も、たくさん飲まなければいけません。服用回数が多い原因は、アシクロビルがすぐに分解・吸収されてしまうのが原因です。腸から吸収されたアシクロビルは、肝臓を通過すると多くが分解されます。薬が分解されると、その分ウイルスの増殖を抑える効果も弱くなってしまうのです。

バルトレックスは、肝臓で分解されにくくなっているため、ゾビラックスよりも少ない量でも効果を発揮します。口唇ヘルペス、性器ヘルペスの治療の場合、バルトレックスの用量は1回1錠、1日2回で済みます。帯状疱疹の治療の場合、用量は1回2錠を1日3回です。

再発したヘルペスなら市販のゾビラックス塗り薬で治せる!

ゾビラックスは、1994年に軟膏が販売されるようになってから、多くのヘルペス患者を治してきた実績があります。

塗り薬を口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどの発症している部分に塗ることで、症状が抑えられます。角膜ヘルペスを治療するために、眼に塗ることのできる眼軟膏もあります。

ゾビラックスは医療用医薬品に該当するので、医師による処方箋がなければ購入できません。医療用医薬品は取り扱いが法律で規制されています。そのため、ドラッグストアでは販売されていません。ただし、塗り薬に限り、市販品もあります。ドラッグストアで販売されているのは、グラクソ・スミスクラインの「アクチビア軟膏」大正製薬の「ヘルペシア軟膏」です。これらは非常に効果が強いので、第一類医薬品に分類されています。

医薬品には、医師の処方箋がなければ購入できない「医療用医薬品」と市販でも購入可能な「一般用医薬品」があります。一般用医薬品は「市販薬」「家庭用医薬品」「OTC医薬品」などとも呼ばれます。一般用医薬品であるアクチビア軟膏には、ゾビラックスの有効成分、アシクロビルが含まれています。ただし、病院で処方されるゾビラックスと比較すると、効果が多少弱められています。ゾビラックスの市販薬は、口唇ヘルペスの再発時にのみ使用されます。

初期感染時の口唇ヘルペスや性器ヘルペスは、自分で症状を判断するのが困難です。ニキビなど他の皮膚病と見分けるのが難しいため、誤った使い方により症状を悪化させる可能性があります。市販薬は基本的に再発用なので、異常を感じた場合にはまず医師に相談することが大切です。

口唇ヘルペスは、いったん症状が治まっても、ウイルスがなくなるわけではありません。ウイルスは神経細胞内に潜んでおり、風邪やストレス、疲労などを原因として増殖し、再び症状を引き起こします。ヘルペスの再発前に、患部がピリピリと痛むなどの前兆が起こります。前兆が現れてから、すぐにゾビラックスを使えば、症状が起こる前にウイルスの増殖を抑えることが可能です。市販薬は、唇やその周囲に違和感を感じたらすぐに塗りましょう。食後や就寝後に使用すると効果的です。